電気系の仕事には様々な種類があり、需要があります。
しかし、電気の仕事と言われても、どんな仕事があるのかイマイチわかりにくいものです。
私は10年近く電気系の仕事をしてきましたが、仕事に関わる業者さんや社外の方などから色々な仕事の話を聞きます。
今回の記事では、私が経験した仕事や社外の方などから実際に聞いた話をもとに電気系の仕事にはどのような仕事があるのか解説をします。
目次
電気系の仕事にはどんなものがあるのか
電気の仕事には電柱にのぼって作業をする仕事や需要家のブレーカーや配線を点検する仕事など色々な種類があります。
電気系の仕事の種類はおもに下記のようなものがあります。
- ビルや工場などの電気設備を管理する仕事
- 電柱の配電線などを配線する仕事
- 変電設備を管理する仕事
- 制御盤やリレーを保守点検する仕事
一つずつ仕事の詳細を説明していきます。
ビルや工場などの電気設備を管理する仕事
都会にはビルや工場が沢山あり、必ず電気設備が存在します。
電気設備には、配電線から電気を受電するための設備や、電気回路を開閉する機器などがあります。
これらの電気設備は法令により定期的に点検をすることになっています。
そのため、ビルや工場などの需要家から依頼を受け、保守点検をするという仕事があります。
電柱の配電線作業をする仕事
電柱を新しく建てたり、新しいお店に配線を引き込んだりする場合は配線作業が必要となります。
また、電柱の配電線は屋外にあることから系統事故(短絡や地絡)が発生することがあり、健全性の確認や点検が必要な時もあります。
そのため、電柱の配電線を点検したり配線作業をする仕事があります。
変電設備を管理する仕事
電気は送電時のロスを減らしたり、利用目的に応じた電圧を得るために変電設備で電圧を変圧します。
変圧をしている設備も定期的に点検をしたり、不具合があれば修理をしたりする必要があります。
また、電気の需要が高まれば変電設備を増設したりもします。
変電設備は変電所や発電所、大きい工場や鉄道会社の駅などにあります。
変電所について詳しく知りたい方は以下の記事で解説していますので参考にしてください。
制御盤やリレーの保守点検をする仕事
電気回路を開閉する機器(開閉器)には制御盤やリレーというものが一緒に付いています。
制御盤というのは、開閉器を操作する盤のことです。
制御盤には開閉器を操作するスイッチやハンドルが付いており、スイッチを押すことでリレーというものが動作し、開閉器を操作できる仕組みになっています。
このようなリレー動作による一連の流れをシーケンスといいます。
シーケンスに異常があると開閉器や機器が動かなくなってしまうため、とても重要です。
制御盤やリレーの保守点検をする仕事では、シーケンスの応動が正常か、リレーに異常はないかなどを確認しています。
以上が電気系の仕事のおもな種類と内容です。
難しそうと感じる方が多いかも知れませんが、どんな仕事でも最初は誰でもわからないものです。
仕事の内容は何年経っても基本同じなので、経験を積みさえすれば不安は解消されていきます。
電気系の仕事は資格必須ではない
電気系の仕事は必ず資格が必要という訳ではありません。
資格が必須となるのは配線作業など電気工事をする仕事です。
電気工事をする場合は電気工事士や電検といった資格が必要となりますが、それ以外の仕事であれば資格がなくても問題ありません。
私の職場や仕事で関わる社外の方なども資格を持っていない人が結構います。
しかし、資格は必須ではありませんが、保有すると知識が身に付いたり給料が上がる会社もあるためメリットが沢山あります。
必須ではないですが、電気工事の仕事をしたい人やキャリアアップをしたい人は資格の習得をすることをおすすめします。
以下の記事では電検3種のおすすめの参考書と選び方について解説していますので、気になる方は参考にしてください。
電気系の仕事をおすすめできる人
電気系の仕事は以下のような人におすすめできます。
- 理数系が得意な人
- 電気系の資格を保有している人
- 営業や接客が苦手な人
- 色々な場所を回って仕事をしたい人
- 心配性・慎重な性格の人
- シーケンス図を読むのが得意な人
なぜ上記のような人に電気系の仕事がおすすめできるのか、一つずつ説明していきます。
理数系が得意な人
電気の仕事では計算をすることが多いです。
もともと計算が得意な人であれば、仕事で苦労をすることは少ないです。
また、仕事や教育などを通して電気に関する知識や技術を学ぶと思いますが、理数系が得意な人は飲み込みが早く、成長するスピードが早いです。
電気の知識が無くても、理数系が得意な人であればおすすめできます。
電気系の資格を保有している人
電気系の資格を保有している人であれば、仕事の内容を理解し易いためおすすめです。
また、資格を保有していると給料が多くなったり、資格がないとできない仕事もあることから良い待遇を受けることができます。
営業や接客が苦手な人
電気系の仕事内容は機器の保守点検や修理がメインです。
営業や接客のようにセールスのスキルや商品を売り込む高いコミュニケーション能力が無くても仕事ができます。
ノルマや売り上げなども気にする必要がないため、営業が苦手な人におすすめです。
しかし、職場の人や仕事で関わる社外の人などと普通に会話できるレベルのコミュニケーション能力は必要になります。
色々な場所を回って仕事をしたい人
「ずっと事務所にいるだけの仕事は嫌だ」という人におすすめです。
電気系の仕事は電気設備がある場所で仕事をすることになりますので、点検などの作業がある日は現場へ移動することになります。
1週間おきに違う現場だったり、毎日違う現場だったり、仕事の依頼内容によって様々です。
私はいつも現場の近くの美味しいお店を探して昼食をとるので、現場の日はお店を開拓しながら仕事をしています。
同じ場所で仕事をするのは飽きてしまうという方におすすめです。
心配症・慎重な性格の人
電気系の仕事はミスがあると機器を破損してしまったり、危険を伴う場合があります。
仕事のミスを無くしていくには、とにかく確認を怠らないことです。
工具の忘れ物はないか、本当にこの作業手順で問題はないかなど確認をすることがとても重要です。
作業スピードが早くてもミスが多かったり、手戻り作業があると意味がありません。
心配症であったり、慎重な性格の人はよく確認をする人が多いため、電気系の仕事にとても向いています。
シーケンス図を読むのが得意な人
先程も説明しましたが、シーケンスというのは機器の一連の応動の流れのことです。
この一連の流れを図面にしたものをシーケンス図といいます。
シーケンス図を読むことができると、機器を動かすためには何をしなければいけないかが直ぐにわかります。
機器や制御盤には基本的にシーケンスがあるため、シーケンス図を読むのが得意な人は電気系の仕事にとても向いてます。
電気系の仕事の年収
電気系の仕事の年収は企業によっても大きく異なるのですが、およそ400万円~600万円であることが多いです。
大手メーカーなど大企業であればさらに高くなる可能性があります。
上記の数字はあくまで平均ですので、保有している資格や経験年数によっても大きく変わる場合があります。
電気系の仕事の将来性について
電気系の仕事は将来も十分需要があると考えられます。
最近はロボットにより仕事が自動化されたり、世界情勢の影響などで仕事が減る業界が多くあります。
しかし、電気系の仕事は自動化することが難しく、今後も電気機器が増えて便利な世の中になるとすると、電気の需要が高まり仕事が減ることは考えにくいです。
以上の理由から、仕事の将来性について心配することは無さそうです。
まとめ
電気系の仕事の種類
1.ビルや工場などの電気設備を管理する仕事
2.電柱の配電線などを配線する仕事
3.変電設備を管理する仕事
4.制御盤やリレーを保守点検する仕事
電気系の仕事がおすすめな人
1.理数系が得意な人
2.電気系の資格を保有している人
3.営業や接客が苦手な人
4.色々な場所を回って仕事をしたい人
5.心配性・慎重な性格の人
以上、今回は電気系の仕事の内容と、おすすめな人についての解説でした。
電気系の仕事には様々な企業があり、企業によっても年収や休日などが大きく違います。
将来的にもまだまだ需要のある職種です。電気系の仕事について興味がある方は参考にしてみてください。
この記事を読むと、電気系の仕事にはどのようなものがあるのか、どんな人におすすめかということがわかります!