【3分で分かる!】交流の電圧、電流とは?

電気の勉強をしていると、よく交流という言葉を聞くと思います。

小学生や中学生の理科の授業で少し習った交流です。電気には直流の他にも交流というタイプの電気があります。

今回はこの交流がそもそもどんなものなのか、交流の基本について簡単にお話します。



交流とは?


そもそも交流とは何なのか、というと電圧、電流の大きさ、極性が常に変化し続けるタイプの電気です。

↓↓電圧、電流がよく分からない方はこちらを参考にして下さい。↓↓
【3分で分かる!】電圧と電流とは?



交流は英語でalternating currentといい、略してACとよく呼ばれます。

交流を図で表すと下の図1の様な感じになります。


図1

正弦波交流

大きさは-、0、+、また0という感じで時間の経過と共に常に変化し続けます。何が楽しくてこんなに繰り返すのか、、

この様に定期的に綺麗な正弦曲線(山)を描く波形は正弦波と呼ばれています。

そして、この正弦波が見られる交流は正弦波交流と呼ばれています。

交流はこの正弦波交流以外にも、のこぎり波、三角波等の種類があります。

ちなみに、のこぎり波を図で表すと下の図2の様になります。


図2

のこぎり波

しかし、普段使われている交流というのは基本的には正弦波交流です。

なぜ正弦波交流だけがそんなに愛されているんだ!というと、発電機の構造上、発電をする時にどうしてもこの波形の電圧になってしまうからです。

また、正弦波の方が電気を送る際に効率がよく、設備に負荷をかけずに済むため、もう他の波形を選ぶ理由がありません、、。

そのため、交流というのは一般的には正弦波交流のことを指しますので、図1の波形をイメージして下さい。

交流の変化には規則性がある

先程、交流の大きさは常に変化しているとお話しました。

交流はー、0、+を常に行ったり来たりして変化し続けます。この変化には規則性があります。

ちょっと話が変わりますが、波には周期があります。

1秒間に波が同じことを繰り返す周期を周波数(単位:㎐)といいます。

例えば、30Hzの波があったとすると、その波は1秒間に30回同じことを繰り返す波ということになります。

電気の交流も正弦波という波です。東日本では50Hzの交流を使用しています。

言い換えると1秒間に-、+を50回繰り返す電気を使用している、ということになります。

この様に交流は波の性質をもつため、周波数によって、変化の仕方が違います。

東日本、西日本では交流の種類が違う!


上記で周波数の話をしましたが、実は東日本と西日本では交流の周波数が違います。

東日本では50Hz、西日本では60Hzの電気が使用されています。

なぜ東日本と西日本で違う交流を使用しているのかというと、日本に電気が普及し始めた頃、東日本はドイツ製、西日本はアメリカ製の発電機を使い電気を普及させたことから、現在も違う電気が使われています。

そのため、東日本と西日本の間には周波数変換所という場所があり、そこで周波数の変換をすることで互いの電気をやり取りできる様にしています。

面倒くさそうだから東日本と西日本で統一すればいいのに、と思ったことがありますが、ここまで根付いていると統一する方が大変なのかも知れませんね、、

また、家電の中には周波数が変わると使用できなくなるものもあるため、引っ越し等で違う周波数の地域で家電を使うことになる場合は注意が必要です。

まとめ

交流とは電圧、電流の大きさ、向きが常に変化する電気

交流は一般的には正弦波交流が使われる

交流の変化の仕方は周波数によって違う

東日本では50Hz、西日本では60Hzの交流が使用されている



以上がまとめたものです。交流は身近に沢山ある電気です。

しかし、複雑なタイプの電気のため、実は詳しい特徴は知らない方が多いと思います。

交流について気になっていた方は参考にしてみて下さい。

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いずみ
電気について勉強を始めて12年。その内9年は変電所や発電所に関わる仕事を経験し、現在も目に見えない危険な電気と戦う毎日を過ごしている。電気について気楽に学べる場所があればいいなと思い、第一線の現場で得た電気系知識、経験などを発信しています。